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電話を終えると、
もつれかけていた足が何とか上がるようになった。
私は少し進んでから立ち止まり、
メールフォルダを表示させた。
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お疲れさま。
明日、友達が家に来て泊まることになったの。
だから、明日はごめんなさい。
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純也さんに送信して再び歩き始める。
家に着くまでには返信が届いた。
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日曜に行くよ。
おやすみ、鈴。
好きだよ。
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今までメールで好きだなんて交わしたことのなかった純也さんがそう記してきたことに胸が痛む。
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おやすみなさい。
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『私も好きだよ』
その一文を添えられずに、
ハートマークもないままにスマホをバッグにしまった。
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