受験前戦争

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 そして20年前に彼は亡くなった。  彼が残した功績の中で、一番大きかったものは、ある一つの薬を開発した事である。  その薬はあらゆる凡人を天才にし、どんなに頭の悪い人間でも、IQ240を超えるほどの頭脳の持ち主にする事が出来るという代物である。  そう。  彼が作り上げたのは、まさしく『バカにつける薬』なのである。  その薬を服用した彼の弟子は今でも数人現存しているが、彼らでもその薬を作り出す事は難しく、IQ500とも言われていたマーカス・アレンが作り出した薬を再構築する事は出来なった。  そこで世界では、残り少ない薬の争奪戦が行なわれ始める。  バカにつける薬を奪い合う為に、高IQを持つ者同士の戦いが繰り広げられるのだ……………………  ……………………という、物語を書きたいんだけど、どう思います編集長?」 「って、何の話!? 洋介、大丈夫か!? 俺、編集長ちゃうぞ!! 導入が凄過ぎてついていけなかったけど、また勉強し過ぎて頭おかしなったんか!?」 「そうかも知れん」  どっちかというと、賢くなった気もするが……     
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