第4章 安曇電気研究所

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車はR&D棟の車寄せに到着した。 二人が車から降りると、そこには背の高い男性が待っていた。 歳は20代前半か・・ まだ若い。 その男性は、拓也に握手を求めて来た。拓也がそれに応じる。 「君が坂本拓也君だね、初めまして。僕は中井和良、安曇電子ゲーム事業本部の本部長だ。また、ディスラプターチャレンジの開発責任者でもある」 拓也は感動していた。あの素晴らしいゲームをこの人が作ったんだ。 「中井さん。素晴らしいゲームの開発者にお会いできて光栄です」 拓也は大きく腕を振りながら握手を続けた。 「拓也君、申し訳ない。この綺麗なお嬢さんとも挨拶したいので、手を離してくれるか?」 拓也はハットして握手をしていた右手を離した。 「安曇重工中澤副社長の娘さん、遥さんだね。初めまして。中井です」 中井は次に遥と握手をしている。 「中井さんの噂は、父から良く聞いていました。18歳でスタンフォードを首席で卒業したのですよね。凄いですね」 中井は首を振った。 「大したことないよ。きっと君達も出来るんじゃないかな。僕はチャンスを貰っただけだから・・ それじゃ、安村副社長の所に案内するよ」 そう言うと、中井は車に乗っている寺崎に声を掛けた。 「先に彼らを副社長室にお通ししておくから、車を宜しく」 寺崎は頷くと車を発進させた。
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