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車はR&D棟の車寄せに到着した。
二人が車から降りると、そこには背の高い男性が待っていた。
歳は20代前半か・・ まだ若い。
その男性は、拓也に握手を求めて来た。拓也がそれに応じる。
「君が坂本拓也君だね、初めまして。僕は中井和良、安曇電子ゲーム事業本部の本部長だ。また、ディスラプターチャレンジの開発責任者でもある」
拓也は感動していた。あの素晴らしいゲームをこの人が作ったんだ。
「中井さん。素晴らしいゲームの開発者にお会いできて光栄です」
拓也は大きく腕を振りながら握手を続けた。
「拓也君、申し訳ない。この綺麗なお嬢さんとも挨拶したいので、手を離してくれるか?」
拓也はハットして握手をしていた右手を離した。
「安曇重工中澤副社長の娘さん、遥さんだね。初めまして。中井です」
中井は次に遥と握手をしている。
「中井さんの噂は、父から良く聞いていました。18歳でスタンフォードを首席で卒業したのですよね。凄いですね」
中井は首を振った。
「大したことないよ。きっと君達も出来るんじゃないかな。僕はチャンスを貰っただけだから・・ それじゃ、安村副社長の所に案内するよ」
そう言うと、中井は車に乗っている寺崎に声を掛けた。
「先に彼らを副社長室にお通ししておくから、車を宜しく」
寺崎は頷くと車を発進させた。
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