第1章 突然の告白

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「場所を変えましょう。お互い疑問を解かなくちゃいけないから・・」 そう言うと遥はテニスコートを出て駐車場へ戻り始めた。 拓也もそれに続く。 車の横でシューズを履き替え、遥に続いて後席に乗り込んだ。 「高山さん。インターコンチネンタルホテルにお願い」 「はい、お嬢様」 車は横浜ベイパークを離れ走り始めた。 「ホテルに行くの?」拓也が聞く。 「そうよ、ここでも自宅でも話せない事があるの・・」 そう言うと遥はまた黙り込んでしまった。 横浜のインターコンチネンタルの車寄せに到着するとホテルのベルボーイが後席のドアを開けてくれる。 「これは中澤様、いらっしゃいませ」 遥を見たベルボーイが言った。 彼女はここの常連の様だ。 拓也は遥に続いて車を降りた。 遥は2階に上がるエスカレータに乗り、2階のフロントでチェックインをした。 その後、コンシェルジュの女性が遥と拓也を案内してくれた。 エレベータに乗り29階に上がる。 2901のドアを開けると、そこは広大なリビングとベットルームで構成されたロイヤルスイートだった。 リビングの窓から横浜湾の素晴らしい眺望が広がっている。 「それでは、ごゆっくりお寛ぎ下さい」 そう言って、コンシェルジュは部屋を出て行った。
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