第4章 安曇電気研究所

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第4章 安曇電気研究所

衝撃音が収まると、拓也と遥はドアを開けて廊下に出た。 エレベータホール側から煙が見える。 あれは・・ 同時に、拓也の中のTwoと遥の中のThreeが警告を発した。 [3機のエレベータが爆破された。屋上から”敵”が非常階段を降りている] 「敵って誰?」「敵って誰なの?」拓也と遥が同時に叫ぶ。 [君達を連れ去ろうとした奴らだ。西の非常階段を降りているから東の階段へ] 拓也と遥は顔を見合わせて頷いた。 拓也が遥の手を取り走り出す。東階段はエレベータホールの先だ。 エレベータホールの煙はエレベータのドアから立ち上がっていた。 3機のエレベータは全て停止している様だ。 ホールの角を曲がった所で、後方の西非常階段のドアが激しく開いた音が聞こえる。 自分達の姿は角の先で見えなかった筈だ。 数秒で東非常階段のドアに辿り着いた。 ドアを開けて二人が階下へ降りようとすると。 [この階段も下から敵が登って来ている。屋上に行くんだ] 拓也は屋上へ続く階段を見上げた。考える時間は無かった。 階段を駆け上がると、屋上に続くドアを開けた。
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