第二十四章~調査対アクバル~

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 翌朝、ボクらは動きだした。  今回の相手はアクバル。現七帝の最古参。それだけに強者の戦い、向けられる気配に敏感。何より、ボクたち七帝の動きを一番熟知している。  そうなると困るのはボクらの裏をかかれること、気づかれる可能性は高い。用心は必要だ。 「にしても、アクバルが最古参って意外だな」 「どうして?」 「見た目けっこう若いから」 「アクバルは高質所持者だからね。七帝にも15歳で入ったし。彼女、魔法の扱いに長けていて当時の帝王と魔法で互角にやりあったこともある人だよ」 「それはいやってほど味わった。あの鎖の空間はえぐい」 「あぁ、あの魔法はアクバルのオリジナルだからね。  シュタールタッケっていう拘束魔法を魔糸の要領を使うような感覚で全体に張る感覚で使用。そうすれば本来は対象に向かって飛んでいく魔法が術者を中心に前後左右に展開。鎖に触れると周りの鎖が捉えにかかるって寸法だよ」  あれを最初に受けたとき、ボクも危うく捕まりかけた。初めて会ったときと違い軌道が読めない。なんたって正面から、背後から、頭上から、足元から、どんどん鎖が飛んでくるのだから。  アクバル曰く、動かすのに魔力や集中力を消費せず済む分、鎖の数を増やすことができていいっとのこと。
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