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次の日、日が昇っていくと同時にアクバルは家から出た。あとをつけるとオークションだった。
「えぇ、ではオークションを開催します。まず、初めは……」
すごい真っ当なオークションで、ちゃんと国王の花押の書かれた営業許可書が右横の台に張り付けられていた。
出された商品は多種多様で武器1つとってみても実践向きではない豪華な宝石を散りばめたものや、トモマサの白虎のような湾曲したタルワールとある。他には香水、葉巻、果てには砥石なんかが売られた。
「次の商品はアリア サラハトールの著した陣魔導……」
「200万マルー」
アクバルがいきなり金額を言ってきた。
「あのお客様。まだ題名を言ってませんが」
「陣魔導とくればあとは図解録でしょ」
「その通りでございます。はい、200万マルーがでました」
「300万マルー」
ボクの出した金額に辺りのさっきまで出ていた金額が鎮まる。
そこからはアクバルとの一騎打ち。
「350万マルー!」
「370万マルー!」
「450万!」
「600万!」
「……!」
アクバルからの金額が出ない。
「よろしいですか? では600万マルーで決まりました!」
ごめん。けどこの本はボクも欲しかったから参加させてもらったよ。
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