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行動を起こすことができないまま、アクバルは立ち去った。
アクバルが立ち去ってから、ボクたちは深追いすることなく拠点へと戻った。
「あら、今回は随分と速い帰還ね」
「尾行がばれたからな」
「あなたたち、何してのよ?」
「仕方ないよ。相手は最古参なんだもん。ボクに捜索と追跡を教えた張本人だよ。ということで少し早くなったけどアユ交代」
「はぁ、仕方ないわね」
そういう割に嬉しそうにするアユが微笑ましい
「でも、アユも気を付けて。ボクに精霊を利用した追跡法を教えたのもアクバルだから何かしら対策やもしかするとアクバルも誰か妖精と契約してるかもしれないから」
「わかったわ。その代わり」
「はいはい。クッキー多めに焼いて待ってるね」
「ふふふ、わかってるじゃない」
クッキー1枚を前払いとして挙げた後、アユはアクバルのもとへと飛んで行った。
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