第二十四章~調査対アクバル~

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 アユが食べ終わるのを見計らってボクは今後の話を始めた。 「明日、アクバルが本の買い付けに行ったところで前もってアユが調べてくれた安全経路で侵入。その後は捜索の手順で」  今回は外のところ以上に危険な侵入になりそう。なんたって侵入で既に罠が幾重にも巡らされ、室内もいくつかの罠の外にも侵入を知らせる仕掛けが張られている。そのため、楽ってもんじゃない。控えめに言って厳しい。  決行は明日の早朝。アユの情報では日が昇る前に出発して歩いて3時間の首都まで買い付けに向かうらしい。 「ねぇ、なんでわざわざ歩くの? 七帝なんだから移転すればいいじゃない」 「アユやボクたちは平気でぽんぽん移転を使っているけど、あれは結構難易度が高くて使う人を選ぶものなんだよ。それが使える古本屋の店主って怪しくない?」 「あぁ、なんとなくわかったわ。それじゃあなんも失敗しなかったら昼ぐらいまでは探索できるわね」 「そういうこと」  3人で明日の用意をし、今日はいつもより早めに床に就いた。
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