第二十四章~調査対アクバル~

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 早朝、アクバルが門を出るまでを目視してから捜索を開始した。 「それじゃ始めるか」  アユの後をついて何とか侵入に成功した。途中、幾つもの罠にかかりかけたが紙一重で事なきを得た。  アクバルの家は一階が店、二階が居住空間となっている。ボクとアユは比較的トラップの多い二階を担当。罠にはまだ不慣れなトモマサが一階をそれぞれ担当した。そこからは時間の許す限り探した。  いつ帰るかもわからないこの状況。1か所に集中して探し続けていたら終わらない。そのため乏しいところは早々見切りをつけた。  そうしてあと少しっというところで何かが伝わる音がした。 「すまん。罠に引っかかった!」  一階の方からトモマサの声と共にガラスが割れる音が響く。  ボクとトモマサは拠点に移転し、アユはその場に残った。  こういうこともあろうかともし罠にかかった時の対処を予め決めておいてよかった。これで運が良ければアクバルは外から何者かが侵入してきたっと受け取ってくれる。  ただ、そう考えた偽造だとバレルかもしれないがやらないよりはマシだろう。
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