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ぱちぱちっという木が弾ける音が洞窟の中を響く。
「アユもトモマサもそろそろ慣れたと思うし、アユはこのままアクバルの調査をあと一週間ほど続けて、トモマサはボクと一緒に次の人のところに行くよ」
「私だけ除け者にするのね」
「違うよ。アユには期待しているから一人で任せるんだよ」
「っ! そ、そう。べ、別にうれしくないけど、期待されたらそれに応えなくっちゃね! 別にうれしくないけど!」
「がんばれ。クッキーたくさん作って待ってるから」
「わーい! って、別にそんなのいいし」
「じゃあやめとこうか?」
「うぐ……。ま、まぁやるからには報酬がないとね。私そんな安い妖精じゃないのよ?」
「わかったよ。ちゃんとクッキー作っておくね」
「まぁそれが妥当ね」
言葉ではそういうがその緩んだ口元は隠しきれてなかった。
「十分安いと思うがな」
「う、うるさい」
そういいつつ2人がじゃれ合いだした。
「はーい、二人ともちょっとこっち向いて。
とりあえず今後の方針はさっき指示した通りでいいかな?」
「俺は構わない」
「私も賛成よ」
「じゃあ明日から再開ってことで今日はひとまずここで休もうか」
そういい、とりあえずボクたちは今日一日を洞窟の中で過ごした。
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