ACT.3

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彰彦:あの歩く18禁ってか? 涼介:歩く……18禁? 誰のことだ? 彰彦:あぁ~、何つったか? 名前と髪が長ぇやついんだろ? 涼介:もしかして……彰彦もダルレシアンに言われたとか? 彰彦:聖霊寮で大声で聞きやがったぜ、てめぇとするかってよ。 涼介:…………。  (昼間、崇剛と一緒について行ったと思ったら……) 彰彦:あいつ、どこにいやがる? 涼介:寝てる。疲れてるんだろう。13年間も牢屋の中で、拷問も受けてたみたいだからな。すぐに、よくならないだろう。 彰彦:そうか。そんだけのことされて……。あんだけ明るく生きられるっつうのは、ストロング過ぎだろ。  しばらく、涼介と彰彦はダルレシアンの過去を考えて沈黙する。 彰彦:涼介、崇剛とオレで、3人ですっか? 涼介:待った! 彰彦も酔っ払ってるだろ。意味のわからない3Pに勝手にするな、そこで。 彰彦:やっと気づきやがったか。バーは酔っ払いに行くとこだ。 涼介:さっきから、話し方がおかしいと思ったら……。崇剛といい、彰彦といい、俺で遊ぶな! 彰彦:襲ってやっか、今からよ、崇剛を。 涼介:冗談にならないから、やめろ! 彰彦:20代のサルみてぇなガキ、てめぇやダルレシアンと一緒にすんじゃねぇ。分別はあるつうの。 崇剛:…………。  (おかしな人たちですね、あなたたちは。   瞬にはとてもではありませんが、聞かせられない会話です) 彰彦:崇剛、(さら)ってくぜ。 涼介:だから! 冗談にならないから、やめろ! お姫様を連れてくみたいな言い方をするな。 彰彦:ジョークだ。オレの部屋は?  (真に受けやがって。   涼介、からかい甲斐あんな) 涼介:崇剛の寝室から2つ手前だ。服を脱がすとか、余計なことをするなよ。 彰彦:じゃあ、明日、7時半にはここ出るからよ。起こしやがれ。 涼介:俺はお前の執事じゃない! 何で、彰彦の面倒まで俺が見るんだ!  彰彦は崇剛をお姫様抱っこしたまま、階段を登る。 涼介:窮地(きゅうち)に陥ったお姫様を、ナイトが助けたみたいに見えるのは気のせいか?    こうして、仕事上という割り切った関係の30代同士の崇剛と彰彦の間に、不思議で真新しい日々が始まる。
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