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「てか友里が前に会ったのって首も座ってない時じゃん。もう10歳なんだからそりゃ大きくもなるよ」
「もう10年経つんだ!? 早いもんだね……」
廊下を見つめて感慨にふけっているとその空気をズバッと断ち切るように、わか子が核心をついてきた。
「で、どうだったの? 今日の説明会」
「うん。何か次元が違い過ぎて……とりあえずこれから二か月間、週一で研修があるっていうことと」
鶴巻に説明されたのは、再生支援制度の概要。
会議室に集められた100人は今年のモニター候補者で、来週から週一回のペースで研修が行われる。制度の詳しい内容とこれからの流れを学ぶためのものだ。
そして“モニター”というだけあり、研修が終わって正式な被験者となった後は、日々の生活における身体の変化や生活態度など様々な方面から管理されてデータ収集される。
目標を決め、アドバイザーと一緒に人生計画を立てながら時間を巻き戻していく。また、「再生」をテーマにしているため、現在の生活も一変するという。
つまり、これまでの仕事や生活習慣を一度リセットして一から始めるような感じだと説明された。
「交友関係とかも制限されんの?」
「あ、それは変わらないみたい。家庭がある人はこれまで通り家族と暮らすことも出来るんだって」
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