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腹がたつのは、それで毎回毎回ネッケは両方救ってしまうことだ。
「おれは、一度たりとも間違ったことは言っていない」
なのに、なんで運命も人々もネッケを支持するのか。
「おれっち、ネッケの兄貴について行きますぜ!」
チャラン。おれは腰巾着を見ると叩き斬って金をいただいて立ち去りたくなると常に思っているような人間なんだ。
「ありがとう。私も、役に立つかわからないけど。お姉さんも世界も救いたい」
ヒローイン、一生気が合わないだろう。
おれはほかの仲間に目をやった。どっちに着くか、決めかねていた仲間があと2人いた。
そのうちの一人、力自慢のカイリキーが尋ねる。
「村に戻って、バズーカ砲を手にして戻った場合、何日かかるね?」
「少なくとも4日」
おれは正直に答えた。
「それじゃあ、間にあわねぇ。ヒローインの姉ちゃんはアウトだ。ワイは熱血兄ちゃんと闘うわ」
「カイリキー! 頼りになるぜ!」
嬉しそうだな、ネッケ。
「仕方ない。あたいも敵に背中向けるのは性にあわないから、1%の賭けにのるよ」
女盗賊ボ~ヨン。ギャラに目がくらんで参加しただけあって冷静に物を考えるオツムは持ち合わせていないようだ。
よかったな、ネッケ。今回もみんなお前を支持だ。
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