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俺たち4人は、父親同士が幼馴染だったこともあり、同級生の元太とひかりはもちろん、3つ下の隆也も小さい頃からずっと一緒に育ってきた。
元太は昔からお調子者で学校1のムードメーカー。
ひかりはしっかりもので竹を割ったような性格。
隆也は穏やかで聡明だが、今日のような予想外の出来事にめっぽう弱い。
3人のことなら何でも知っている。
きっと3人も俺のことなら何でも知っている。
そして俺たちは“天川町”のある秘密の共有者でもある。
「ご注文はお決まりですか?」
雅美さんにそう声をかけると、彼女は俺の目を見つめ
「ミルキーウェイソーダを2つ」
と答えた。
その言葉と共に、一瞬店がしーんと静まり返った。
「雅美さん、何言ってるの?」
声を漏らした元太の肩を、ひかりがとがめるように叩き、元太は口をつぐんだ。
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