〇喫茶・カササギ

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「悪い。元太、ナポリタン後でもいいか?」 親父がそう言うと 「当たり前だよ!」 と元太は声を張った。 その声にふっと笑った親父は 「物分かりが良くなって……お前たちも大人になっていくんだな」 とつぶやいた。 少しの沈黙の後 「手伝うよ」 とカウンターの中に入った俺に親父は 「冷蔵庫から寒天のゼリー出して」 と指示を出した。 これを作るのは何回目だろう。 グラスに注がれる真っ青なソーダとその上に乗ったバニラ味のアイス、そしてミント。 この光景を何度見ても慣れることはない。 緊張で震える手を必死で落ち着かせて、父が作った真っ青なクリームソーダの上に、黄色と赤の星型の寒天ゼリーをそれぞれ乗せた。
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