〇喫茶・カササギ

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元太のつぶやきが聞こえたのかは知らないが、親父はコホンっと咳払いをして 「うちの亮彦たちも、素人同然だから応用力がなくてね。本来なら、こちらがうまく切り抜けなくてはいけないものを……」 とため息をついた。 「何っ……!?」 親父の言葉に思わず俺は立ちあがった。 元はと言えば誰のせいだと思ってるんだ。 ヒーローショーの練習中に、うっかりぎっくり腰をやらかして動けなくなったのは誰だ。 「これは、そろそろ世代交代をしろということなのかもしれない。地域活性は若い奴にこそやってもらわなくては」 とかなんとか言って、メンバー全員で口裏を合わせて子供たちに役を押し付けたことを忘れたとは言わせないぞ。 そんな言葉を投げかけようとした時、雅美さんは慌てて 「いえ、私が詩織から目を離したのが悪いんです。この子、日本のヒーローをあまり見たことがないから、よく分かっていないみたいで……。すみません」 と改めて頭を下げた。
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