マイゴッド

2/2
前へ
/2ページ
次へ
「あなたが落としたのはこの『都合のいい神様』ですか? それとも、こちらの『理不尽な神様』ですか?」 洗濯物を干しながら、庭をぼんやり眺めていたら、 池からぬーっと浮かび上がってきた女性にこう問われた。 「いいえ、私が落としたのは『私の神様』です」 靴下を洗濯バサミで止めながら、私は答えた。 「そうですか。では、少々お待ちください」 女性は、ぬーっと水に沈み込み、姿が見えなくなった。 私が洗濯物を干し終えた頃、女性は再び、ぬーっと浮かび上がってきた。 「では、こちらの『気まぐれな神様』ですね?」 女性は、銀色の髪にへばりついた、泥と化した葉を取り除きながら言った。 「あ、はい。たぶん、そうです」 私は、受け取った『気まぐれな神様』を脳味噌に押し込むと コンビニでカフェラテを買い、創作の続きをすることにした。 12分後、私はカフェラテを飲みながら、ネットで動画を見ていた。
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加