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「あなたが落としたのはこの『都合のいい神様』ですか?
それとも、こちらの『理不尽な神様』ですか?」
洗濯物を干しながら、庭をぼんやり眺めていたら、
池からぬーっと浮かび上がってきた女性にこう問われた。
「いいえ、私が落としたのは『私の神様』です」
靴下を洗濯バサミで止めながら、私は答えた。
「そうですか。では、少々お待ちください」
女性は、ぬーっと水に沈み込み、姿が見えなくなった。
私が洗濯物を干し終えた頃、女性は再び、ぬーっと浮かび上がってきた。
「では、こちらの『気まぐれな神様』ですね?」
女性は、銀色の髪にへばりついた、泥と化した葉を取り除きながら言った。
「あ、はい。たぶん、そうです」
私は、受け取った『気まぐれな神様』を脳味噌に押し込むと
コンビニでカフェラテを買い、創作の続きをすることにした。
12分後、私はカフェラテを飲みながら、ネットで動画を見ていた。
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