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人って、欲が溢れるとどうしようもないものだ。こんなに君のモノを盗み何度も君を困らせているというのに、まだ僕は懲りていないみたいだ。
実は僕、今度は君の陰毛を抜きたいと思っている。そうそう、何度もいうけど僕は君に手を出すつもりは毛頭ない。ただ、陰毛が一本手に入ればそれでいいんだ。
君の大切なものを守る、大切な陰毛の一本、一本だけでいいんだ。これから君は、僕以外の沢山の異性に陰毛を見せることがあるかもしれない。もしかしたら、木村が最初で最期になるかもしれない。
いずれにせよ、僕が性器…いや、君にとっての世紀の瞬間に出くわすことはないだろう。君のような美人が、僕のような地味で根暗な男に興味を持つ訳がないからさ。
ただ、ほんの一本でも君の陰毛を持っていれば僕の気持ちは報われる気がしたんだ。
そこで僕は、意を決して木村に「彼女の陰毛を抜かせてくれ」とお願いをした。
木村は僕に「いくら出す?」と言った。僕は拍子抜けをした。この男は、彼女の大切なものをお金で取引するのかと。
僕は思わず「きっ、君は大切な人の大切なものをお金で解決するのか?」と言った。すると木村は「じゃあ、親友の彼女の陰毛を抜きたいというお前は一体何なんだよ。」とツッコミを入れてきた。
僕は思わず狼狽えながら「いや、僕はただ君の彼女に憧れているだけなんだ。どうしても諦めたいけど、諦められなくて。」と伝えた。
木村は「お前の方が、絶対罪だよな。実は俺、見て見ぬ振りしてたけど美穂のもの盗んでるの知ってるんだぜ。
何度か注意しようと思ったけど、お前が退学になっちゃうのも可哀想だしなぁと思ってさ。まあ、いいや。とりあえずいくら出すか教えて」と言った。木村、俺が窃盗してるの知ってたのか。
「ごめん…。とりあえず、今月のバイト代の五万じゃダメ?」と言うと木村は「へー、これでもう美穂もオッさんに抱かれなくてもいいじゃん。毛を抜くだけで五万って凄いな。オッケー!」と即答した。木村、彼女にまさかパパ活させてんじゃないだろうな。
とりあえず、木村からオッケーを貰った僕は大好きな人の陰毛を抜かせてもらえることになった。
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