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ヨルクも了承し、許可を得られた。ガリーナは操舵方向を鉛直方向へと切り替え、モーターを駆動させる。チューブが巻き取られていくのに合わせて、潜水球は上へ上へと上昇を続けた。
今度こそガリーナは、退屈に耐えて海上へ浮上する迄、目を瞑り休む事にした。
例えソナーに魚影が映ったとしても、決して視界に入れない様に。
クジラでもイルカでもない動物の鳴き声が聞こえても、聞こえないふりが出来る様に。
人魚が現れても、その姿を見ない様に。
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