おはよう、おデブさん

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 目が覚めると、知らない天井。  木目なんかどこにもなくて、白塗りの無機質な塗装が茉莉の目を覚ます。 「おはよう。」  あたたかな声がした。  それは、天井からではない。  茉莉が寝ているベッドの左側からだ。  声のする方に目を向けると、優しい笑顔が茉莉を見つめていた。 「・・・おはよう。おデブさん。」 「え・・・、俺、そんなに太ったかな・・・?」 「最初に合ったときよりは、ね。」  春樹は不安そうにお腹の肉をつまんでいる。  それを見て、茉莉は口元に手を当てクスリと笑った。  ねえ、おデブさん。  君にはとっても申し訳ないのだけれど  君がいなくなった今日からの生活に  私は心の底からワクワクしているんだ。  春樹と過ごす、二人きりの生活に。
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