4538人が本棚に入れています
本棚に追加
/405ページ
バン!!!!
ドカドカドカドカドカ!!!
バタン!!!!
玄関を開け、階段を駆け上り、自室のドアを締める。
はぁ、はぁ、はぁ…と肩を揺らしながら荒い息をつく。
ゴクリと息を飲み込み、右手を見つめる。
何の変哲もないただの手。
コンコン。
「閃?」
ガチャと音を立てて、ドアが開くとそこには心配した顔の両親と祖父母がいた。
「どうしたの?帰ってくるなり挨拶もしないで?」
「誰かにいじめられたのか?」
「変質者にあったのか?」
矢継ぎ早に質問が飛び交うが、首を横に振る。
「なら、どうしたの?」
「音が…」
「え?」
ガバッと母の肩を掴むと、
「音が聞こえた!!!カシャンって!!!電車の中で!!!手が触れた瞬間に!!!」
手錠みたいな!!!
最初のコメントを投稿しよう!