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「おお!ついに来たか!!」
「高校2年できたか…女遊びできなかったな」
女遊び?
「え?どういう事?」
父の言葉に首を傾げる。
「ん?ん~…」
父はチラリと母を見ると、オレの耳にそっと囁く。
「音を聞いた直後からまるっきり他の子が気にならなくなるし、自家発電もビデオの女の子でも萎える」
「っ、マジで?…ヤバい。。。どうしよう」
へなへなとその場に座り込む。
「それで?どんな子だったの?電車の中ってことは通学中?年上?年下?可愛い子だった?」
「…いや。どちらかといえば…カッコイイ系で…年上かも…」
「ボーイッシュな子で、社会人?大学生?」
「…秀葉高校の制服着てた」
「秀葉?…やだ、すごいじゃない!!この辺で一番の進学校!!」
末息子の初めてのラブロマンスに母の勢いは止まらない。
「身長はどんななの?まぁ、あんたが178だから、大概の子はあんたより低いでしょうけども…」
「………オレより高い」
「お前より?そりゃバレーか何かして……いや、ちょっと待て…秀葉?秀葉って確か…」
父の言葉に立ち上がると母の肩をガシリ!と掴むと…。
「どうしよう、母さん。オレの運命の相手…男だった!!!!」
「「「「え…?」」」」
そう。
進学校…秀葉高校は…男子校──。
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