第27章:知ってしまった

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課長は、目にかかった髪をかけあげながら 真野さんの方を見ると、 「へぇー、髪切ったんだー。」 と笑いながら言った。 さっきまであった眉間のシワはすっかり伸びていた。 「あ・・・はい。」 と真野さんは恥ずかしがるように答えた。 「まぁ、とりあえず それをやる気とみなすから、がんばれ。」 「・・・はい!」 なんだか落ち着かない。 やる気・・・? ってなんのことだろう。 別に私のいないところで話すことだってあると思うし 私の知らないことだってあってもおかしくないと 分かっているのだけど なんでこんな嫌な気持ちになってしまうのだろう。
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