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せっかく数週間ぶりに
定時で帰れることになったのになー。
憂鬱な気分でオフィスを出て
2畳ほどの広さのエレベーターに乗った。
私以外乗っていないエレベーターは
一旦閉まりかけ、突然また開いたと思ったら
目の前には課長が立っていた。
課長は
私と目が合うと、
黙ってエレベーターに乗った。
二人きりのエレベーター。
怒られまくった後だから気まずい。
「里田・・・」
低すぎない はっきりとした声が
エレベーターの中で響いた。
「はい」
「飲み行く?」
「え?」
「強制じゃないけど」
「あ・・・はい。」
これから説教か・・・と思い、
あまり乗り気にはなれなかったけど、
断ったら後で面倒くさいことになるかもしれない。
どうせ俊哉との予定も無くなったしな・・・。
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