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茉穂はテキパキと練り飴を着色してパンプキンみたいな飴細工を作っている。
「で、それ売るのか?」
「ううん、冷やして固めてお店の周りに無料で配るの♪
お店の宣伝になるでしょう?」
女の子みたいに笑う。
否、
女の子より可愛い。
確かに時期が近いので文化祭はハロウィンパーティーと一緒くたにされている。
店側の生徒もお客も皆、魔法使いなのだ。
存分に楽しんでいる茉穂は誰よりもハロウィンしている。
「さあ、稼ぐぞぉ!文化祭の出店は申込の時点で理事会に出費してるからどんどん売上げて稼がないと赤字になるんだよ」
「前払い制度なんや!?鬼やな!」
学生の内により実戦に近い出店を経験させると言う狙いなら正しいのかも知れないが。
「そこまで鬼でも無いよ、売上げ上位のお店にはお金が還元される制度もあるらしいから。僕も詳しくは知らないんだけど」
「それは…」
還付金制度だ。
恐らくとパンプキンと掛けたギャグなのだ。
触れずに居ようと思ったのに、
畜生、理事会め!
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