恋した「まち」
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各駅停車の電車と 路線バスを乗り継いで、 約束の喫茶店 いつかの手紙を懐かしむ 指先に似合わぬ
深紅
(
しんく
)
のマニキュア 甘くもなく酸っぱくもない オレンジジュースは 青春の味がした 息苦しい
東京
(
まち
)
を出て 緑青色の
田舎
(
まち
)
に舞い戻った、 「またね」があるなら わたしは未来を望む 過去に囚われぬ 錆色のセンチメンタル 甘くもなく苦くもない 少し、しょっぱい 涙が溢れ出す そんな、わたしが恋した「まち」
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