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ー ラオウの帰還(個人的無意識) ー
ラオウ:
「これはどういうことだ?リュウガ。」
リュウガ:
『はっ。サウザー、ジャギを始めとした生徒たちが皆暴れております。』
ラオウ:
「そうか。しかし、このラオウ。剛たる力を既に捨て置いた。このラオウに学校を制する力はない。」
リュウガ:
『しかし、ラオウ様以外にここを制することのできる者がいるとは考えられません。』
ラオウ:
「サウザーがおるであろう。奴ならば可能な筈だ。」
リュウガ:
『たしかにサウザーは強者です。しかし、ジャギを中心に生徒たちが徒党を組み、奴は力を弱めております。
更に、ジャギの集団は内部分裂を繰り返し、敵味方なく荒れ狂っているのが現状です。』
学校が荒れることは、想定していたラオウだったが、まさかここまでとは思わなかった。
本質を知り、全となることを心に決めたラオウでしたが、学校(個人的無意識)という場所を完全に失うとまでは想定していなかったのです。
サウザー:
『ラオウ。全てお前の責任だ。お前が宇宙とやらに行っている間に学校はこうなった。ジャギの腐った感情のお陰で学校はネガティブな空気で埋め尽くされている。』
リュウガ:
『ラオウ様。サウザーの言う通り校内はネガティヴで埋め尽くされております。それは校外にまで広がり空が闇に染められるほどです。おそらく鬱を発症しているかと。』
サウザー:
『どうする?ラオウ。宇宙とやらに逃げるのも再び生徒をまとめ上げるのもお前の自由だ。力を無くしたお前にできるとは思えないがな。』
ラオウ:
「世に覇者はひとり。名もいらぬ。光もいらぬ。このラオウが望むものは拳での勝利!」
前澤さん(アクセス権)をパシリに使い、宇宙の異次元空間(集団的無意識)に行ったことで裏番長としての力を失ったラオウでしたが、再び学校を一つにすることを決めました。
しかし、その為には、
裏番長としての絶対的な統率力。
これを身につけなければならないという問題が残っていたのです。
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