ちょっと遊び

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舞台は学校(個人的無意識)を離れ、校外(物質世界)へと移ります。 【登場人物】 霊能者(精神病)→ユリア ヤブ医者(トキの偽物)→アミバ 奇跡の医者→トキ ユリアの自己→ラオウ ー 精神病に苦しんでいたユリアは、自らを天才と称するヤブ医者アミバ(トキの偽物)の元を訪れていた。 アミバ: 『ユリアさん。まずは、あなたにどんな症状が現れているのか教えてもらいましょうか。』 ユリア: 「はい。わたしがわたしで無くなる様な感覚になるんです。自分の中に別の自分がいて...。自分が何をしているのか忘れることもたくさんあります。それと、他の人の悪口が聴こえたり視えたりするので、わたしなんか死んじゃえばいいのにって考えてしまうんです。実は、気分が落ち込むとリストカットも...。」 アミバ: 『なるほど。家庭環境はどうでしたか?DVや虐待など過度なストレスを感じる様なことはありましたか?』 ユリア: 「両親には、酷い仕打ちを受けてきました。思い出すだけでも気分が悪くなってしまいます。望まれて産まれてきた訳じゃないというのを幼少期に知ってしまいました。」 アミバ: 『思い出したくもない程につらかったと?』 ユリア: 「はい。考えるとパニックになってしまうこともあるんです。」 アミバ: 『ふむ。解離性人格障害と鬱病。ユリアさん、これがあなたの病名だ。幼少期のつらい経験から自分の心を守ろうと防衛本能が働いているんです。それにより別の人格が現れ、あるはずのないものを視せたり聴かせたりしているのでしょう。』 ユリア: 「全部が幻覚ということでしょうか?」 アミバ: 『そうです。あなたに起こっているのは全て幻覚です。この病気は普通の医者であれば、治すのは難しいでしょう。』 ユリア: 「トキ先生なら治せますか?」 アミバ: 『天才医師トキに掛かれば治せない病気などない。あなたにはわたしの秘孔の研究を手伝ってもらおう。フハハ。』 ユリアは目の前にいる人物を「奇跡の医者トキ」であると勘違いし、危ないヤブ医者アミバに治療を依頼することになります。 しかし、ユリアは自身が未来を予知する能力や癒し(ヒーリング)の力を持つことはアミバに告げませんでした。 それは何故か? 引かれるのが嫌だったからです♪(´ε` )
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