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「実はね。こっちに来る前に話したいことがあって、話そうと思って待ち合わせしてたんだけど」
話す前に喚ばれちゃったんだよね、とマナ様が話す。
「本当……本っ当に、この世界の者として、申し訳ありません……」
本当、人間たちが勝手すぎて頭に来る。
「ハルトさんのせいじゃないよ。それに、先制攻撃とばかりに攻撃されたくもないから、どうにか対策もしないとなぁ」
そういえば、マナ様は魔法を使ったことが無かったはずだ。
「魔法、習得してみます?」
事情を話せば、幹部たちも協力してくれることだろう。
「もちろん。そして、魔王であるからには、目指せ『闇属性魔法の取得』!」
突っ込むのを放棄しました。
そして――
「リーンハルトさぁ」
「何ですか?」
マナ様の魔法習得訓練を見ていれば、最近襲撃の減ったクロードさんがやってきた。
「陛下、好きなの?」
!!!?
「いきなり、何を言い出すんですか!?」
「いや、ふと思ったからであって、そんなマジな顔して返してくるなよ。そうだと言ってるようなものだぞ?」
この人、脳筋なように見えて頭は回るし、鈍感じゃないから自他関係なく恋愛的好意にも気付くんだよなぁ。
「信頼はしていますが、恋愛的好意はありませんよ」
「もしかしたら、今回の陛下なら生き残るかもよ?」
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