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B:だから、お前をくだらないものを作って時を殺した罪人とする。夢の国で売ってそうなかわいい新作を作りなさい。さもなくば斬首刑に処す。って作り直しを命じたのよ。マスター、文句たらたらだったけど、分かったって言ってたし、このやりとりが一昨日だから、今日あたりには別の新作ができていると思うんだよね。アリスにはもう、帽子屋のお茶会で待ってるって伝えてあるし、どう? 食べいく?
C:うん……
B:それじゃあ決定ね。キャス、イコッ(クルっと前を向いて橋を渡り切ろうとする。キャスは橋の真ん中で立ち止まっている)
C:待って
B:(振り返って)ドシタノ?
C:あの……お茶会に食べには行くけど、アリスが来るの、ここで待たない?
B:私はいいけど、でも、彼女日直だし、軽い用事もあるって言ってたから遅くなるらしいよ
C:構わないわ。だって、アリスもズットモだから、お茶会は一緒に行きたい……かな。なにより、今は、ベスと二人だけで話したい……かも
B:そう(橋の欄干にもたれかかる)いいよ。ここで待とっ
C:うん(ベスの隣に並ぶ)
気まずい沈黙。川の音が妙に響く。
C:あの、さ、今日はいい天気、だね
B:そだったね。月も出ちゃって、もう日が暮れそうだけど(二人、遠い空を見上げる)
沈黙。
C:その、ストローハット! ……いいよね。すごくかわいい
B:そう? いつものだよ
C:うん。でも、前から言おうと思ってたの。とても似合ってるねって
B:フフッ、ありがと。でも、キャスの方がずっとかわいいよ。今日の赤いバンダナもめちゃかわいいし、似合ってる。やっぱり素材が違うからかな……
C:そんなことないよ、普通のだし
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