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◆
時を遡ること一日。
俺はその異様な軍団と激突した。
大一大万大吉の旗を掲げた奴らは種子島で弾かれた鉄の礫のように、俺の陣を突き破った。
正に横槍を入れられた状態だ。
数は俺達の方が僅かに勝っていた程度、兵はバラバラになりその優位は無くなった。
そして相対する憤怒の塊。
「伊達政宗エェェェェーーーっ!!」
銀色の髪に、つり上がった鋭い目。
「秀吉様に変わり貴様を斬首するっ!!」
秀吉を盲信する哀れな男。
石田三成。
「掛かってこいよ、石田三成っ!!」
俺が刀を抜く、その前に奴は抜刀していた。
速いっ。
石田三成の刀のStyleは、凪と似ていた。
速さを武器にする戦い方だ。
凪の太刀筋を知らなければ、俺の首は初撃で飛んでいただろう。
それ程までに奴の刀は速かった。
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