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「ワシと共に日の本を一つにしないか、凪殿」
人を惹き付ける目をする男だと思った。だけど、心のザワつきは静まらない。
「これは国に関わることだ、政宗を抜きにして話すことじゃないだろ」
「ふむ、その通りだな。ワシも政宗殿ともゆっくり話がしたい。出直すことにしよう」
ニッコリ笑顔を見せて家康はあっさり去っていった。
徳川には借りがあるが、こと簡単に信用してしまうのは危うい気がしてならない。そう小十郎も言っていた。
政宗はどう判断するだろう。
まだ熱が続き眠る政宗の隣に寝転がりその顔を見つめる。
政宗は傷が開いてしまっていたらしく、そこを縫直し投薬。とにかく安静にさせること!と恋絆兄に厳命された。
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