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奥州
「政宗くん、絶対絶対無茶は禁物だからね!」
恋絆に二度三度と同じ忠告を受けつつ、俺は素直に頷く。
「Ah?恋絆、重々承知だ。だから、その、ほら、他の患者が、待ってるだろ?」
なんとなく、今の恋絆には逆らってはいけない。表面上は穏やかに微笑んでいるんだが、背後に極寒のオーラが見える気がする。いや、確実に何か出ている。
「それはそうなんだけど、政宗くんは凪と同じで無茶しがちだからなぁ」
溜め息混じりに頭を掻くと、今一度注意事項を述べて帰っていった。
「……結崎家、最強は恋絆か」
いつだったか凪か徠絆がそんなことを言っていたが、今ならそれがよくわかる。
「まぁ、医者には逆らわねぇのが一番だろぅなぁ」
いつの間にか部屋の壁に寄りかかっていた鷹斗がそんなことを言う。
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