常識をどこに忘れましたか

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「モモ、モモ」 「早口!」 しまった! 声に出してしまった! 「モモは、僕の担当になったの? 僕だけ?」 「はい、そうです。鏑木せ」 「郁だよ」 「かぶら」 「郁」 「か」 「い・く」 「……郁先生」 「僕、先生って嫌い」 「えぇ……?」 困ってしまって、ワンと鳴いてやろうかと思った瞬間、隣から堪え切れなかったというような笑い声が聞こえてきた。 もちろん天沢さんである。
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