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「私、耳がおかしくなった気が……」
「モモの耳は小さくて可愛い」
「もっと、おかしくなった気がします!」
「起こしてー」
頭が痛くなってきた私に向かって、郁は両手を伸ばして、プラプラと振った。
可愛いけども……!
「ご自分で起きてください」
「じゃあ、ここで寝てもいい?」
「それはダメです! 風邪ひいたら、どうするんですか? あと一週間で五万字書かないといけないんですよ!?」
「五万字って、モモ、鬼」
「先生が先延ばしにしたからでしょう!?」
「だって、いい音がしなかったんだもん」
「そうですね。確かに、このところ、天気があまり良くなかったから……って、そんなこと関係ありません! 先生もプロなんですから、しっかりしてください」
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