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「ちょっと、あんたらうるさいんだけど。」
マンションの玄関に、一人おばちゃんがいた。
俺たち二人固まっているとおばちゃんは
「青春してるのはいいけどね、ちゃんとゴミ捨ててね。」
そういって盾兵の足元にある煙草の吸殻を指し示すと、マンション内に帰っていった。
お互いに黙って手を離すと、場に気まずい沈黙が漂った。
俺は煙草の吸殻を拾い、盾兵に差し出した。
「……んじゃ帰るか。」
「……そうだな。」
盾兵は吸殻を受け取ると、それを携帯灰皿に強く押し付けた。
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