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今の俺は自由を奪われているのだから。下田代のものなのだから。その考えが、もはやちっとも怖くなくなっていることに気づく。もしかしたらそれこそ、本当は一番恐ろしいことなのかもしれない。
「腰、上げて。俺が入れやすいように」
強制するわけでもなく、懇願するわけでもなく下田代は平坦な声で言う。
俺はその通りに、尻を突き出すような格好になる。嫌だとか、ふざけるなとか言うこともできるはずなのに、俺は彼の言葉に自ら従っているのだ。
十も年下の男の言葉に、縛られたままで。何が起きるのかはわかっているのに。これから起こることを想像すると、全身が震えた。
「いい子すね」
下田代の目が、俺の恥ずかしいところを観察しているのがわかる。
俺はシーツに顔を押し当て、何も見ないことにする。下田代の手が俺の背を撫で、ゴムをつけたものが押し当てられる。思わず反射的に体がすくんだ。
「怖くないから、ゆっくり息吐いて下さい」
そんなの、どう考えたって怖いに決まっている。指より器具より、どう考えたって大きい。
「入れますよ」
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