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「あぁ……。わかったから抜けって。も……」
串刺しにされたままなのはなんだか怖い。とは情けなさすぎて言えなかった。
俺が抱く時……終わった後は那波の熱い身体の中にいるのが好きで、しばらくはそのままでいる。
那波はいつも気持ち良さそうに俺の背を撫でてくれて、間違っても早く抜けなんて言わない。
それを思えば、俺のこの台詞は酷い。でも、いつも抱いてる側なのに抱かれて喘がされて、男の矜持ってもんもあって。
ああ、本当に上手くまとまらない。
那波はそんな俺の言葉にもやっぱり幸せそうに笑って楔を抜いた。
「ごめんな。初めてだったのにゴムなしでやって。でも、啓吾の中に種付けしたかったんだ」
見た目はこんなに可愛いのに相変わらず下品な。ま、まあ普通の男子高生って範囲なんだが、ギャップがありすぎて。
「抱きしめてるのは構わない?」
「あ、ああ」
「へへ」
那波がぎゅーっと俺を抱きしめてくる。やっぱり可愛い。
「あんさあ、男だから当たり前かもしんないんだけど、オレ抱くほうが好きみたいなんだけど」
「は?」
「だからまた、ヤらせてくれる?」
「こ、これ一回っきりじゃないのかよ!」
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