38人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ
一話目
俺には可愛い幼なじみがいる。女の子みたいに可愛い。
小さな頃からつるんでいて、お互い彼女もできなくて……好奇心からキスとかしてみたり、抜き合いとかしてみたりしているうちに、自然と致してしまう仲になっていた。
そこにあるのが、愛か友情の延長なのかはわからない。
女の子みたいに可愛いから、俺としては特に抵抗はなく、擦り合うのと同じで、気持ちよければいいよねーといいう軽いものだった。
でも、俺は……軽い気持ちで始めたこの爛れた関係を、今とても、もの凄く、本当に、超絶、死ぬほど、後悔している。
「なんで? オレだってついてんだもん。突っ込んでみたい」
今までそんなこと、言ったこともなかったのに……突然、挿れさせろと迫られた。
「それは、その……お、男として……ちょっと」
「今まで男のオレに突っ込んでおいて、どの口がそーゆーこと言うワケェ?」
「いっ、いらい! やめろよ!」
唇の両端を思い切り引っ張られて妙な声が出た。
無理矢理引き剥がして、退路を確保する。こういう時は逃げてしまうに限る。
「おい、逃げるなよ。逃げたら、もう一生オレに触らせてやんねーし、幼なじみの縁も切ってやるからな」
最初のコメントを投稿しよう!