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佳乃子の声にまた羽根が反応して、空中からデスクの上に近付き、バラバラになっていた文字を並べ変えて更に文字を付け加える。
[ STANFORD UNIVERSITY ]
このメッセージもすぐにフェイドアウトして消えていく。
「そうか。スタンフォード大学だったのか」
その答えを知って伯父和樹が嬉しそうに拳を軽く握ってガッツポーズをした。
そして微笑みを浮かべて佳乃子と春子をハグし、遊飛の肩を叩いて抱きしめると、羽根もその雰囲気に浮かれたのかフラフラと空中で揺れている。
「皆んな凄いぞ。私だけではとても思いつかなかった」
「でもお父さん。まだ最後の暗号が残ってるよ」
佳乃子がそう言って父を落ち着かせたが、和樹は最後の答えは知っていた。
[12component ]そして [スタンフォード大学]と出たら、それは和樹にとってはサービス問題だった。
[NJ-54-33-12 ]
「それは暗号ではない。地図の記号だ」
笑顔でそう答えると、その声に反応して記号が消え、デスクの画面いっぱいに古い地図が現れたのである。
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