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アズマが声を上げ、シーツを握る。難なく根元まで福島を受け入れた身体の歓喜と興奮が、福島のモノを包みこむ。強烈な快感。一瞬、涙と唾液にまみれ血走った目をしていた坂上の顔が浮かんだが、振り払った。
アズマの振り乱した髪、細い首、しなやかな背中のカーブ。小さく引き締まった尻。うっすら上気した透明感のある肌。
多くの男が魅せられ、文字通り人生を狂わせた美しく淫乱な身体。最後まで手放すことなく、食い尽くせるだろうか。
ゆっくりした動きを繰り返す福島に、アズマは刺激が足りないのか腰を揺らす。それならばと、福島はアズマの腰を両手でしっかり支え、激しく突いた。
「あっ、あ、いい……いいっ、健介っ……!」
肌同士がぶつかりあう音。ぐずぐずになったそこがこすられる音。ベッドがきしむ。
福島は目を閉じ、アズマのあえぎや身体を繋ぎあわせる音、ぞくぞくと身体を包みこむ快感だけを感じようとした。
いい、いいと繰り返しているように聞こえるアズマの声。これまでに聞いたことがないほど快楽に堕ちた、動物的なあえぎだ。罪悪感が快感を増幅させるのか。だとしたら、二人堕ちるところまで堕ちて、情事にふける日々を過ごそうか。そんな妄想すら浮かぶ。
「あ……ダメっ、さわんないで、もっと突いて……」
福島がアズマのモノを愛撫しようとすると、アズマは後ろ手でやみくもに福島の動きを止めようとした。前にもこんなことがあった。貫かれる快感に長く溺れていたいだけか、それともこれがアズマなりの愛情表現なのか。
少し無理な姿勢で福島を振り返る、アズマの横顔。涙に濡れ充血したうつろな瞳、汗や涙で顔に貼りついた髪。ぽかりと開いた唇が赤々として、福島はその中に指を突っこみたくなった。
アズマは、少し乱暴に突っこまれた指を待っていたかのようにしゃぶった。目を閉じて夢中で指を吸い、舌を絡ませるうっとりとした表情。口の動きと連動するかのように、きつく締めつけてくる熱い内部。アズマのすべてが、福島を高みへと連れて行く。
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