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場所は、台北駅の三番コインロッカーを使用すること。
既に鍵を抜いた。
鍵は同封する。
これに合う扉が指定の場所だ。
期限は、七月二十五日月曜日まで。
約束を破ったら、覚悟し給え。
Jより
「これがキーね。Kou、二十四日深夜二時にコインロッカーの場所を特定して来てくださらない? 私は、的確にスコープを覗ける場所を探すわ」
「OK、Aya」
凛が、そわそわして尋ねた。
「ToiとMoiへは怪我をさせない約束が契約に入っているか、再度確認されたし」
「それは、大丈夫です。李凛様」
Kouが契約書を作成した。
守るものが猫だとは知らなかったが、そのような文言は入れた覚えがある。
「Ayaは、Kouを死んでも信頼できると常日頃話しておった」
凛の突然の激白がKouに刺さった。
「常日頃……? どうしてだい、Aya」
「えっと、そ、それは……」
Ayaは、膝に両手を当てて困った。
「言い淀むことはないだろう。Ayaは、凛の教育係であった。つかまり立ちのトレーニングから、既知の間柄である」
「るーるるー。るるーるるー。らららららーら、らららら……」
凛が立ち上がって歌い、軽快なステップで踊り出した。
ToiもMoiも凛にじゃれつく。
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