第四話 組織Jのやつら

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第四話 組織Jのやつら

 南野(みなみの)百貨店の地下駐車場へと組織Jの車が走る。  けたたましいクラクションであおり、周りの車を蹴散らす。  迷惑運転の真後ろは、Ayaだ。  ハイヤーは、年式は古いが、手入れが行き届いている。 「乗り心地、さいっこう! 李家はいいわ!」  セダンは、地下駐車場がコンクリートの柱ばかりで行き止まりになり、急ブレーキを余儀なくされた。  組織Jのセダンは、撃たれたハンチング帽の男を助手席から放り出す。  仲間と思しきフルファイスの運転手は、切り返しが上手く、Ayaのハイヤーを狙ってUターンして来た。 「いっけー! おらあ! おららあ!」  フルフェイスがジャンキーに叫ぶ! 「坊や。ちょこざいな!」  Ayaは、ハンドルを大胆に回す。 「スラロームでかわすわ」  右!  左!  右!  行き止まりになる。  ハイヤーをUターンだ。 「組織J、待ちなさい! はああー!」  Ayaのハイヤーは、後ろから、セダンに迫った。  速度を保ち、さっと運転席の窓から身を乗り出す。  その手には既に、シュヴァルツ・ドラッヘが握られていた。 「ターゲット、ロック・オン!」  シングルアクションだ……!     
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