碧い瞳の少女

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 だが、その先は袋小路、良大はようやくペスを捕まえられるものだと安堵する。 「ペス、はあ(もう)逃げられんけぇね」  やっとの思いで追い着き、良大は袋小路をのぞき込む。すると、ペスは見知らぬ少女と楽しそうに戯れていた。  木漏れ日に照らされ、ペスと戯れる少女、時折キラキラと輝いてみえるその情景に良大は不思議な感覚を覚える。彼にとって、見た事もない、何とも神々しい光景に映った。 (ここらぁでは、よいよ(全く)見掛けん子じゃねぇ…)  見覚えのない少女に不思議と視線は釘付けとなり、良大はいつしか、その場へと立ち尽くす。  そんな良大に気付いたのか、少女はスッと向き直り、彼に視線を送ってみせた。  瞬間、良大と少女の視線が、まるで絡み合うように交錯する。 「あぁ…」  恥ずかしさのあまり、良大はとっさに視線を逸らしてしまう。  だが、すぐに思い直し、再び、ゆっくりと少女に視線を戻す。  良大の鼓動が瞬時に高鳴る。  少女の瞳が、良大を離さずにジッと捉えたままでいたからだ。  よく見ると、左の瞳だけが深く碧々と澄んだ不思議な色をのぞかせている。
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