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せっかくのメロンパンの味が分からない。
「なに?恋歌」
て聞いてみるけど、
「いやぁ、なにも??」
やっぱりニヤニヤしてて、明らかに何も無い人の顔じゃない。
「も?!気になるから言いたいことがあるなら言ってよぉ?」
いい加減我慢出来なくなって私がそう言うと、
「いやー、良吾くんやるなぁ?って」
とか意味の分からない事を言うから私の頭はハテナだらけだ。
「なにが?」
聞き返してみると、
「さっきは教室に人がいっぱいいたから美月に止められたけど、今は少ないし大丈夫だよね」
と恋歌が美月に同意を求める。
「あんなに水川のファンがたくさんいたんだもの。言ったら問題になるでしょ?でも声は抑えなさいよ」
2人がよく分からない会話をしてる。
私だけ分からなくて、なんだか面白くない。
それが顔に出てたみたいで恋歌が慌てて続ける。
美月の言った通り声は少し抑えめで。
「わたしの見立てでは、良吾君は奈心の事好きなんだと思うんだよね」
意味の分からない事を言い始めた。
「そんな事あるわけないでしょ」
私が否定すると恋歌は更に食い下がってきた。
「じゃあ、本当にあったらどうするの?さっきパン貰った時とかなんとも思わなかった?」
「まあ、優しいなとは思ったけど、それ以外は特に……」
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