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「私に気があるのかな、とか少しくらい思わなかったの?」
恋歌が真顔でそんなことを言うから、私は少し困惑しながらも言葉を返す。
「思うわけないでしょ。パンくれただけだよ」
「でも、なんとも思ってない子に1番人気のメロンパンあげようなんて思わないよ」
恋歌はなんで急にこんな事言い出したんだろう。
今日は朝からいつもと違うことばっかり起こるな。
美沙緒ちゃんといい水川君といい、それに恋歌まで。
「じゃあ、絶対無いけど、もしも仮に水川君が私のこと好きだとしても、私は無理だよ。優しいなとは思ったけど、やっぱり近くに来られると怖いし」
「そっかぁ、良吾君なら優しいし、いいかと思ったんだけどなぁ」
恋歌が肩を落として、がっかりした感じで言う。
「水川も気の毒ね」
いままでなんのリアクションも見せなかった美月がボソリとそんなことを言い出した。
もう、2人してなんなの!?
2人に水川君にお返しした方がいいのか聞こうと思ってたのに。
あんな話ばっかりしてたからお昼休みがあと少ししか無くなっちゃった。
後にしよう。
でも、2人に相談すると恋歌が暴走しそうだし、美月は自分で考えなさいって言いそうだしなぁ。
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