私とセンセイ

それホントですか？

先生の車で送ってもらった私は家の前だと誰かに見られるといけないので少しだけ離れたところで降ろしてもらうことにした。

「先生、ありがとうございました」

車から降りてお礼を言う。

「ああ、家からちょっと離れてるけど変なヤツに絡まれるなよ」

「もー、流石に私でもこの短距離でそれはないですよ！……たぶん」

私が自信なさげに言うと先生が車から降りてきた。

「多分じゃだめだろ」

「あ、ごめんなさい、大丈夫ですから。先生も帰るの遅くなっちゃいますし行って下さい」

「俺の心配はしなくていいから、じゃあな」

先生は私の頭をわしゃわしゃする。

「わぁ！髪が……」

と、そこで、

「あれ隼人、こんなとこで何してんの？」

私の後ろから女の人の声が聞こえてきた。

隼人って先生のことだよねもしかして知り合い……？

私が振り向くとそこにいたのは。

「美沙緒、ちゃん……？」

「隼人、なんでその子と一緒にいるの？」

笑顔の美沙緒ちゃんだった。