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水を盛大に差された感……この博士がやんわりとハブられる理由もそこはかとなく推し量れようものであり。
ただ、「うまい手」をひとまず聞いてみて損は無いと思ったので、相変わらずどんな機構か全く不明の黒い将棋駒、「ダイショウギ×チェンジャー」から漏れ出て来る声に耳を傾ける。もちろん、その間も敵の進撃は留まることは無いので、出来れば手短にお済ませ願いたいのだけれど。
<元来、この『ダイショウギ×チェンジャー』は、戦隊ヒーローに変身するためだけのものでは無かった……>
しかし長くなりそうな語りへの入りだ。空気とか、読めないんだね。しょうがなく僕は生身のままで、敵の前線を体を張って受け止めるのを強いられるわけだけど。改めて素で触れると硬いな!
「博士、結論」
流石にイラついた感じの沖島の普段は出さない凍るような声にびびったか、通信機の向こうの博士は慌ててすっぱりまとめて言った。
<……想像すれば何でも出来る。オマージュ×イマジネイション、名付けて『オマジュネイション』!!>
言ってることの二割も理解は出来なかったが、相変わらずネーミングセンスは皆無なことだけははっきりした。
だが、それだけで何となく察してしまえた僕も僕だろう。
「……ミロカさん」
二丁拳銃を再び敵陣に雨あられと撃ち込んでいるミロカさんの背中にそう声を投げかける。そして、
「フウカさん、ナヤさん、沖島、先輩……!!」
次々と仲間……そう、みんな仲間だ。の名前を呼ぶ。何となく、そうすれば意識はひとつになれる気がした。
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